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第8章 エネルギー政策とLPガスの未来

LPガスが果たす環境・レジリエンス等への長期貢献について

日本LPガス団体協議会の会員団体である日本LPガス協会は2018年11月、「LPガス産業の2025年ビジョン」をリリースした。本ビジョンの中で、需要拡大、安定供給、物流体制の構築、環境、品質及び安全についての中長期的な取組を示しているが、「量」の追求に止まらず、持続可能な社会の実現に向けた環境政策への貢献や災害対応力の強化を始め、「質」での向上を図ることが、LPガス産業が率先し積極的に取組むべき重要なテーマである。LPガス産業が果たすべき責任を明確にし、エネルギー産業におけるLPガスの矜持を明らかにすべきという点や持続可能な社会の実現を目指し、LPガスが選ばれるエネルギーであり続けるためには、LPガス産業がこれまでに行ってきた環境行動や、環境への責務を認識した上で、環境問題のみならずLPガスの社会的な優位性とこれまでの社会貢献を整理しておくことも重要である。

幹エネルギーであるLPガスの普遍的有用性と将来における重要な役割を広範に検証し、正当に評価・主張する手段として、環境問題のみならず技術革新、強靭性、持続性の観点を兼ね備えた「SDGs」の設定する目標を使うことは、LPガス産業を取り巻く複雑な周辺環境の中で、バランス良くLPガスの立ち位置を説明することが出来る最も適切な手法であると共に、社会に受け入れられ易いアプローチであると思われる。

これらの手法上の問題に加え、今や国際言語化している国連の「SDGs」の達成を検討の中心に据えた形で、環境対応を含めLPガスが実現出来る役割を明確化することもLPガス産業にとって重要である。この様な作業を通じて、社会全般におけるLPガスの普遍的有用性を総合的に認識してもらうことを主な目的として、日本LPガス協会は2020年6月「LPガスが果たす環境・レジリエンス等への長期貢献について」を策定した。なお、作成に当たり全体構成等については、(株)住環境計画研究所より貴重なアドバイスをいただいた。

「LPガスが果たす環境・レジリエンス等への長期貢献について」概要